雨に叫べば
1988年、新人女性監督の花子が意味不明の理由で撮影のテイクを重ね、フラストレーションを溜めたベテランスタッフたちからイジメの洗礼を受ける。さらに、控え室ではカラミのシーンをいやがるアイドル俳優と落ち目のベテラン女優の間でもめ事が起こり、ようやく撮り終えたシーンが映画のレイティングにひっかかるなど、さまざまなトラブルが降りかかる。現場の混乱を聞きつけたプロデューサーから監督交代を告げられ、花子は窮地に追い込まれていくが……。
ミスミソウ
東京から田舎に転校してきた主人公・野咲春花は“部外者”として扱われ、壮絶なイジメを受けていた。春花の唯一の味方は、同じように転校してきたクラスメイトの相場晄。彼を心の支えに必死に耐えてきた春花だが、イジメは日に日にエスカレート。そして、ある日思いもよらない悲劇に遭遇した春花の心は、崩壊する──。厳しい冬を耐え抜いた後に雪を割るようにして咲く花、三角草(ミスミソウ)。春花はミスミソウのように厳しい冬を耐えて、きれいな花を咲かせることができるのか...。春花が選んだ道とは...。
みをつくし料理帖
享和二年の大坂、仲の良い幼なじみだった8歳の澪と野江を大洪水が襲う。数年後、大洪水で両親を亡くし、野江とも離れ離れになってしまった澪は江戸に暮らしていた。蕎麦処「つる家」の店主に助けられ、天性の料理の才能を見いだされた澪は女料理人として働き、さまざまな困難に立ち向かいながらも店の看板料理を生み出していった。その味が江戸中の評判になっていったある日、吉原・翁屋の又次がつる家にやってきた。又次の用件は、吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってほしいというものだった。
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